「アテ馬」というお仕事をご存知でしょうか?
これは競馬用語で、種付けの際に牝馬が発情しているかを確かめたり、発情を促したりする役割を担う牡馬のことを言います。つまりSEXは無しです。
ソノ気にさせて、ソノ気になって、グチャグチャにさせて、ギンギンになって・・・SEXできんのですよ!
実際のお仕事内容ですが、まずアテ馬は専用の馬房で待機します。
この部屋、アテ馬が牝馬に触れることができないよう柵が設けられているのです。
そこへ種付け予定の近い牝馬がひかれてまいります。
アテ馬は、その牝馬の生殖器の匂いを嗅ぎますな。クンクンクンクン・・・やがてアテ馬はコーフンし、鼻をブヒブヒブヒブヒ・・・ブヒョ~と鳴らすとチンコをギンギンに大きくします。牧場の方が、連れてきた牝馬の様子をうかがい、種付け可能か否かを判断すると「もうヨシ。さぁ帰ろう。」以上というわけです。ギンギンなったチンコは一切おかまいなし!
繁殖期には、ほぼ毎日こうした仕事をします。
さぁ皆さん、自分自身がアテ馬だったらと想像してみてください。『発狂するんじゃないか?』そう思いますよね?実際に発狂するアテ馬もいるらしいです。
なんと過酷なお仕事なんでしょうか。ですから、牧場では案外大切に扱われているそうです。チョッとだけ安心しましたか?そういう問題じゃない・・・やっぱイヤですよね~?
アテ馬は元々種牡馬をやっていたものの仔が走らず、種牡馬クビ→アテ馬に降格というのが一般的だそうです。
しかし、なかにはクビは免れたもののアテ馬兼任という馬もいます。
あの菊花賞馬、当時19歳だった武豊が初めてGⅠを取った馬、スーパークリークもそうなんです。2005年には、年間2頭に種付けしましたが、本業はアテ馬ということになっています。
キングカメハメハなどが、年間250頭以上に種付けしている一方でたった2頭ですよ。同じGⅠ馬なのにカナシイ話です。
本業アテ馬がGⅠ馬を出した例もあります。
昭和63年のオークス馬コスモドリームの父・ブゼンダイオーがその馬です。
大した競争成績をあげることもできず故郷の牧場に帰りアテ馬稼業のブゼンダイオー。そこへやってきたのが恐ろしく気性の激しい牝馬スイートドリームです。この馬、種牡馬が後ろから近付くと狂ったように後ろ脚を蹴り上げるので、高価な種牡馬に怪我でもさせちゃ大変だということになりました。そこで牧場主は、こいつならってブゼンダイオーをつけたわけです。そして誕生した娘コスモドリームは、10番人気でオークスを勝ってしまいました。
ちょっとカナシイ・・・でもスバラシイ!ブゼンダイオーの勇気と一発に拍手です!
茂雄
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