テレビの恋愛ドラマかなんかで主人公が言います。
「ボクは君のために打つ!」
カッコイイじゃありませんか!そして見事にホームランをかっとばす主人公。そして、試合後駆け寄ってきた彼女をひしと抱きしめチューをする。あぁハッピーエンド。つまんねぇの。
では馬は誰のために走るのか?ちょっと気になりませんか?好きな誰かのためという前提で考えてみましょう。
まずは、彼女のため?家族のため?ドラマと同じように馬が言います。
「君のためにボクは走る!」
そして見事GⅠに勝利した馬に駆け寄る彼女。パカラン、パカラン・・・。そしてひしと後からたてがみをカジって交尾。あぁハッピーエンド。こんな話は見たことも聞いたこともありません。そもそも競走馬は一人身ですからありえませんね。
じゃあ騎手のため?
「武さん、ボクはあなたのムチに応えて頑張ります!」
私はナイと思います。競走馬はレース中、心拍数が通常の5倍以上、呼吸数は10倍にも達すると言われています。それだけ体に過酷な負担をかけることを強要する騎手を好きだとは思えないのです。
では誰なのか?私は厩務員さんじゃないかと思います。朝の調教を終えた馬に厩務員さんが話しかけます。
「ほら、おめぇ疲れたろ?今体洗ってやるからな。そしたら飼葉をたっぷり食うんだぞ。次のレース頑張ってくれな!」
馬は心の中でこたえます。
「うん!ボク、おじさんが大好き!だから頑張るね!」
ここらが正解なんじゃないか?そう私は考えるのですが、本当のところは馬に聞いてみないとわかりませんよね。でも残念ながら奴らしゃべらないんですよねぇ。
茂雄
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